自分の文章がドレッシングのかかっていないサラダのように味気ない…
日常会話が上手くできた福笑いのようにつまらない…
そんな時は「たとえ」てみてはいかかでしょうか?
そして今回紹介する本『たとえる技術』を読めば、
例えるモチベーションも上がり、さらに例える視点が少しわかるはず。
この記事がおすすめの人
- 自分の文章を個性的にしたい人
- ユーモアのセンスが欲しい人
- 日常会話を少しだけ楽しくしたい人
Contents
ユーモアが素晴らしい
『たとえる技術』の著者であるせきしろさんは、圧倒的ユーモアセンスをもつ文筆家です。
『火花』で有名な又吉直樹さん、『i』や『サラバ!』の著者で直木賞作家の西加奈子さんと共著のでも知られています。
僕は初めてせきしろさんの本を読んだのですが、
「朗らかで優しい近所のおじさんが冗談を言って笑わせてくれる」
そんな感じがしました。
親父ギャグといえばそうかも知れませんが…
スベっているようでどこかツボにハマるような面白さがあります。
例えたくなる
とても嬉しい。めっちゃ嬉しい。非常に嬉しい。
どれもありきたりで「嬉しさ」が本当に伝わらないかも知れない。
しかし、例えを使ってみるとどうでしょうか?
「いつも満員の電車で座れたように嬉しい」
「人生で初めて自転車に乗れたように嬉しい」
「2浪の果てに東大に合格したように嬉しい」
どうですか?「とても嬉しい」よりはオリジナリティがあって相手の印象にも残るし、具体的な嬉しさが伝わるはずです。
ちなみに今のたとえは僕が考えたのですが、
考えている時めっちゃ楽しいです。
土曜日に夜更かししてゲームをするような楽しさですね。
この本は「たとえ」の例示が非常に多いんですけど、
読んでいくうちに「そうだ、自分も考えてみよう!」という気持ちになります。
初めはなかなか難しいんですけど、ちょっとしたテクニックもたくさん書いているので真似しすれば大丈夫です。
「たとえ」を思いついた時はめっちゃ嬉しいですよ!
何度もタイムリープして望んだ未来を手に入れたように嬉しいです!
そしてこの「たとえ」使うとブログを書くのが楽しくなりますね。
ライティングとしてはわかりにくくて長くなるのはあまり良いことではないかも知れませんが…
わかりやすく、適切な「たとえ」ならブログに素敵な個性が芽生えるはずです。
そして自分で生み出した「たとえ」はいつでもすんなり使えるし、日常会話でもたまに使うと会話に「個性」が生まれてどんどん楽しくなります!
たとえは類似点探し
この本にも書いているんですが、
「たとえ」を考えるとき類似点を探すという視点は非常に大切です。
「〇〇さん3代目の岩田剛典に似ているよね?」
みたいな会話が意外に盛り上がります。
急に良いことをした人に
「映画のジャイアンかよ!」
みたいなツッコミを入れるとそれなりに笑ってくれる人はいるでしょう。
つまり会話の中で「類似点を発見できるか」ということが結構大事なんですよね。
「あ、これはあれに似てるな」と思うことで、
合ってたら「共感」生まれるし、
誰も思いつかない絶妙さなら「笑い」が生まれます。
全く見当違いでも「意見」が生まれるかもしれません。
少なくともその会話は「個性的なトーク」になっているのは確かです。
そして、この本を読むと「たとえ」の大切さやその視点を学ぶことができます。
日常会話でも「たとえ」が僕らを豊かにしてくれるはずです。
例文集
アマゾンレビューを見ていて「ただの例文集だ」という意見が多いです。
正直、僕も最初はそう思ってしまいました。
しかし、読み進めるうちに「たとえる」ことに興味が湧いてきたんです。
確かに例文が列挙されているだけと捉えることもできます。
しかも「技術」を深く説明している訳でもないです。
しかし、この本は自分で「たとえ」を使いたいと思えるようなモチベーションにさせてくれるし、どういう方向性で「たとえ」を使えば良いかも教えてくれます。
文章や会話を楽しくするには「たとえ」は非常に効果的だということが理解できただけでも本当によかったと感じますし、どうやって「たとえ」を使い、さらに改良していくかは自分次第です。
全ての「本」に言えることですが、
「本」に全てを求めるのは間違っていて、本に書いていないことは自分で考えていくしかありません。
「このたとえは滑っているな」
「このたとえはリアルでは長くて使いにくいな」
「このたとえは語呂が良くて言いやすいな」
とか自分で研究して使っていければ良いのかなと思います。
この本は読み方が独特
この本は非常に面白いインタレスティングな本なんですけど、
はじめのページから全部読もうとすると結構きついです。
それは「驚き」「寂しい」「優しい」など、とにかく例文が次々に書かれている構成担っているからです。
小説以外のほとんどの本に言えることであり、
この本には特に当てはまることだと思うんですが、
「本は気になったところから読む」ですね。
つまり、この本で言うと
「目次を見て気になった項目や今必要なたとえを見つけれそうなところを読めばいい」
ということです。
初めから読むと断念するかもしれないので視点を変えて気楽に読みませんか?
まとめ
今回はせきしろさん著の『たとえる技術』を紹介しました。
確かに「たとえの例文集」と言われればそうかもしれませんが、
「例えるモチベーション」と「少し変わった視点」をくれる本だと思うので
興味のある人は手に取っていただければなと思います。